2009年10月8日木曜日

1619年~ 米国奴隷制時代


1619年、米国バージニア州の港に20人の黒人が降り立った。
米国史上初の“奴隷”として、アフリカから強制移住させられた者たちだ。

『奴隷制度』という、約250年にわたるアメリカ合衆国最大の負の歴史が、ここから始まる。

黒人奴隷を労働力として、タバコや綿花を主産物としたプランテーション経済は米国に巨万の富をもたらし、1700年代には黒人奴隷の数は50万人を超えていたと推測される。

単なる農場労働力や召使いとして存在した奴隷たちは、自由を持たず、人権を持たず、スレイブ・オーナー(奴隷所有者)の私有物として牛馬同様の扱いを受けていた。

1776年の独立宣言後も、奴隷制は継続された。

1808年の『奴隷貿易禁止令』の後は、米国国内に奴隷飼育とでも呼ぶべき産業が生まれ、奴隷は金銭により売買され、奴隷の子供たちは家族から切り離された。

しかし1800年代に入ると、そんな奴隷制に異を唱え、私的に奴隷を開放したり、待遇を向上させる傾向が主に北部の都市で現れる。

1820年の『ミズーリ妥協』で、米国北部での奴隷制が禁止されると、奴隷制廃止を訴える北部と、奴隷制堅持を支持する南部との間で対立が深まる。

そして、共和党のエイブラハム・リンカーンが大統領に就任すると、南部11州は合衆国を脱退し、『南北戦争』(Civil War 1861-1865)が勃発した。

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